山田悠介の小説の中で僕が面白いと思った小説『パズル』
君なら、どうする?
超有名進学校が武装集団に占拠された。人質となった教師を助けたければ、広大な校舎の各所にばらまかれた2000ものピースを探しだし、パズルを完成させなければならない!?究極の死のゲームが始まる!
(角川書店 より引用)
今回紹介するのは、代表作の「リアル鬼ごっこ」をはじめとした、奇抜な設定、独創的なアイデアを駆使して中高生から絶大な支持を受けている山田悠介さんの作品です。
しかし、多くの支持を受ける一方で文学的表現の拙さ等、批判の声も多いように思います。僕も山田さんの小説は何作か読みました。面白いと思ったものが2作あり、今回はそのうち1つの『パズル』を紹介したいと思います。
引用文にあるように、本作の概要はシンプル。
人質に取られた教師を救うため、学校中に隠された2000ものピースを探し出し、パズルを完成させる。48時間以内に。
僕が山田さんの作品をあまり好きになれなかったのは、文学的表現の拙さが理由ではありません。文学的表現やら、文法やら、そんなもの、僕もあまりわかりませんから。多少気づいたとしても、そんな細かいことを気にする性格じゃありません。(笑)
何が合わなかったか?
1つは、グロテスクな描写が多かったこと。もう1つは後味が良くないものが多かったこと。
本作には、ほとんどそのような描写がありません。それが、この『パズル』を楽しんで読むことができた大きな理由かもしれません。山田悠介の小説はあまり……という人にもオススメしてみたいと思って今回書いてみました。