すなめりくんの読書ブログ

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これまでの人生で読んで良かったと思う本を紹介していきたいと思います。

里山が日本経済を救う!?自然を活用して幸せに生きる『里山資本主義』

 そんなに必死に働いてお金を稼がなくても自然を活用すれば幸せに生きることができる。それを教えてくれる一冊です。

里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21)

里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21)

 

 

 

 教員として働き始めて1ヵ月。あまりのしんどさに少し辞めたいと思うこともあります(笑)。でも、せっかく採用されて公務員として安泰の人生を送ってて、やめてしまったら、今後生きていけるのだろうか。きっとこんな不安を抱えた20代の若者は僕だけではないと思います。 

 この本は、『里山資本主義』という題から連想するような経済の本ではありません。そんなにお金を稼がなくても、立派に、幸せな暮らしをしている「人の生活」に焦点を当てた本です。

 僕は仕事に今は満足しています。しかしこの先、教員として40年働き続ける人生以外の生き方を選択肢として考えることができるようになりました。今の自分のライフスタイル以外の生き方を選択肢として考えることができるようになったおかげで、仕事に対する不安やストレスが少し軽減しました(笑)。

 これから40年間のことを考えて鬱っぽい気持ちになっているあなた、是非この本を読んで、ほんの少しのゆとりを手にしてもらえればと思います。

 

 また、早期退職などをして第二の人生を地方で暮らしたいと考えている人には、かなりオススメです。というかピッタリすぎます!!

 

 

 

 

 

本書の内容を少し紹介します。

 

 著者は、生活に必要なありとあらゆるものをお金を払うことでしか得ることができなくなった今の社会「マネー資本主義」に懐疑的な目を向けます。ただし本書は、「マネー資本主義」を否定しているわけではありません。それだけでは、大震災やリーマンショックなどが一度起こると機能が完全にストップしてしまうリスクを抱えていると著者は指摘します。その例として、東日本大震災による計画停電などを含めたインフラなどを挙げます。

 この「マネー資本主義」を補う装置として「里山資本主義」をバックアップシステムとして備えておくことが重要だと言います。

 

 

里山資本主義」とは何か?

一言で言えば、自然の恵みを利用することで、自立した生活を送る仕組みをつくること。

 

もちろん家庭菜園や井戸水の利用などで食べたり飲んだりするものをお金や社会に依存しなくても得ることができるようにするという考えが一番わかりやすい例だと思います。

他には、流行りの地消地産も里山資本主義の考えにマッチします。生産者の顔が見えるものを買うというのも立派な里山資本主義の考えに沿うものです。

様々な実践例が、田舎、都会を問わずに紹介されているので是非読んでもらいたいと思います。

 

里山資本主義」が日本経済を救う?

 著者はアベノミクスや円安などが貿易の本質的な解決策にはなりえないと言います。貿易の赤字の大半が、エネルギーで大きく占められていることを変えなければならないと言います。石油や石炭などのエネルギーの輸入で年間約20兆円の赤字があるそうです。

 この問題を解決するために筆者は里山に注目します。林業では木を加工する際に大量の木屑が出て、これを廃棄するために年間でかなりのお金を払っているそうです。

 しかし、この木屑を利用して、冷暖房をはじめとしたエネルギーにする技術が開発されているそうです。つまり、木を使うことでエネルギーも生み出すことができるということです。

実際にオーストリアはこの技術を活用して、国家のエネルギー支出の10%を賄えるようになったそうです。日本の自然エネルギーの割合が1%足らずであることを考えたら、どれだけ凄いかということがわかります。

むろん計画的な植林を行えば森は永遠になくならないわけです。エネルギー資源が日本には全くない。だから外国から買わなければならないよね、という常識が変わりつつあるわけです。

 

林業こそ、最先端の、最も可能性のある分野

CLTを知っていますか?僕はこの本を読むまで全く知りませんでした。木を縦横交互に張り合わせることで、抜群の強度、耐火性を有するそうです。

 

なんとヨーロッパではこのCLTを活用することで木製のマンションなどが次々と作られているそうです。

機能としてもかなり優れているそうです。日本と同じ地震大国のイタリアではCLTで作られた13階建てのマンションもできるそうです!!

信じられませんが、マジのようです!!

 

 

地域内で完結する仕組みこそ、里山資本主義

地域の林業で得た日本産の木を使って家をつくる。木を使う過程で出てくるゴミをエネルギーに変えて地域の発電をまかなう。木を輸入しているとお金は外国に出ていき、雇用も全く生まれない。しかし自分たちの地域の木を使うことで雇用も生まれる。

実際に日本でも岡山県真庭市では、このような取り組みが行われており、高齢化・過疎地域に沢山の雇用と所得を生み出しつつあると言います。

 

 

 

 

 

ここでは紹介できませんでしたが、最新型の炊飯器ジャーよりご飯をおいしく食べれるエコストーブの話や、毎日味の変わる牛乳の話、地域の幼稚園や高齢者などが「つながり」活き活きと生きる暮らしなども紹介されていて、すごく魅力的でした。

大手電力会社をやめて瀬戸内の島でジャム屋さんをした話もすごかったです。

 

もちろん、自分には到底できないや、というような話もたくさんありました。けれども、人生の生き方の視野が広くなる1冊であることに間違いはないと思います。

僕も里山資本主義を取り入れた生活を送っていきたいと思います!!