【ほっこり幸せな気持ちになる】『阪急電車』(有川浩)
隣に座った女性は、よく行く図書館で見かけるあの人だった…。片道わずか15分のローカル線で起きる小さな奇跡の数々。乗り合わせただけの乗客の人生が少しずつ交差し、やがて希望の物語が紡がれる。恋の始まり、別れの兆し、途中下車――人数分のドラマを乗せた電車はどこまでもは続かない線路を走っていく。
(裏表紙より引用)
なぜ、「阪急電車」を僕がおすすめするのか?
この小説は、読むと幸せをおすそ分けしてもらえる「ほっこり」する小説です。決して起承転結の激しい、読ませる内容ではありません。
ローカル線を舞台に、様々な思いを抱えた人々を乗せて、そんな彼らが少しずつ関わり、1人1人に希望の物語が紡がれていく話です。
宝塚駅~西宮北口駅の間の8駅を1話1駅ずつ進む形です。宝塚駅からスタートして、西宮北口駅に着いたら折り返して宝塚駅に戻る。全16の短編からなる1冊です。1話1話、どの話もすごく中身が濃いです。ウルっとなったり、笑ったり、共感したり、ニヤニヤしたり。
幸せは意外と身近な所に転がっているのかもしれない、小さな幸せを外に出て探したくなる、そんな魅力を感じさせてくれます。
ずっとしようと思ってるんですが、実際に阪急今津線(西宮北口駅~宝塚駅)に乗って、ぶらっと適当に降りて、散策して、気になったカフェとかにふらっと入って…ていう旅をしたいな~と思ってるんですが、まだしてません(笑)。
ちょっと家から遠くてできてませんが、もう少し温かくなったら(3月くらい?)してみようと思います。
有川浩さんは映画化、ドラマ化でもあまりにも有名ですが、他にも素晴らしい作品が数々あるので、本ブログでもおいおい紹介していきたいと思ってます。
以下など、好みに合わせて読んでみてください!(僕は図書館戦争は少し疲れてしまいましたが(笑)、でも以下の3つはどれも魅力的でした!)
・ガチガチの甘々恋愛小説が好きなら「図書館戦争」
・高知県の魅力を伝えるために奮闘する市役所の人を描いた「県庁おもてなし課」
・失った青春をノスタルジックに、或いは青春なんてなかったという僕のような人が羨む気持ちで、男子大学生の青春を味わう「キケン」
以下は、「キケン」についておすすめしている僕の文章です。